塗料の貯蔵中
- ゲル化
- 塗料の粘度が著しく高くなったり、流動性が全くなくなりプリン状(ゼリー状)になる。
- 沈澱(ケーキング)
- 容器の底に顔料が沈み固くなる。(固い沈澱をハードケーキング、軟らかい沈澱をソフトケーキングと言う。)
- 皮張り
- 塗料の表面層に不溶性の皮が張る。
- ニス分れ
- 顔料が配合されている塗料の上層部にクリヤー(ワニス)層が生じる。
塗装中
- ハジキ・ヘコミ(クレタリング・フィッシュアイ)
- 塗面が局部的にハジキやヘコミが生じ不均一となる。
- ブツ(ゴミ)
- 塗膜の表面に突起物ができる。
- オレンジピール(ガン肌・ユズ肌)
- 塗面がオレンジの表皮のような凹凸状の塗り肌になる。
- タレ(流れ)
- 塗膜が局部的に厚くなり、タレ(流れ)る。
- ブラッシング(白化・カブリ)
- 塗膜表面にかすみがかかったように、白くボケてツヤがなくなる。
- チヂミ(シワ・リフティング)
- 塗膜を持ち上げたような激しいチヂミ。
- にじみ(ブリーディング)
- 上塗り塗面に下地の色や素材の成分が浮き(にじみ)出てくる。
- 色分れ
- 色が分離し、不均一な塗色となる。
- トマリ不良(隠ぺい力不足・スケ)
- 下地の色がスケて見える。
- メタルムラ・パールムラ(吹きムラ・戻りムラ)
- アルミ(パール)の並び方が不均一で、部分的に発色状態が異なる。
乾燥後
- ピンホール(ワキ・泡)
- 塗膜に針(ピン)で突いたような小穴ができたり泡状の小さなフクレができる。
- パテ跡
- パテ付けした跡が、上塗り面に現われる。
- ペーパー目
- ペーパーの研磨跡が異常に目立つ。
- 乾燥不良
- 所定の乾燥条件(温度・時間)を経過しても乾燥しない。
- テープぎわのハガレ
- 2トーンカラーやストライプを入れ、マスキングを取った時、そのテープに塗膜が引張られ境い目がハガレる。
走行中
- ブリスター(フクレ)
- 塗膜表面に大小の水ぶくれが無数に生じる。
- ハガレ
- 塗膜が素材や旧塗膜からハガレる。また、メタリックカラーはメタリックエナメルとクリヤー層との層間ハガレもある。
- 水跡(ウォータースポット)・斑点・シミ
- 塗膜表面にリング状の斑点・ヘコミ・変色・膨潤が発生する。
- 変退色
- 初期の塗色が走行中(バクロ)に色が変わる。
- 黄変(色ヤケ)
- 塗膜が黄色に変色する。(特に淡彩色では目立つ。)
- チョーキング(白亜化)
- 塗膜表面が粉状になり、ツヤがなくなる。
- ブロンジング
- 塗膜に玉虫色の金属光沢が現われる現象。
- ワレ(クラッキング・チェッキング)
- 塗面に不規則な線を引いたような割れ目ができる。なお、微細なワレはツヤ引け状に見える場合がある。
- ガソリン跡
- ガソリン注入口のタレ跡。(ツヤ引け・着色・溶け落ち)
- ツヤ引け
- 塗装後短期間(1ヵ月程度)でツヤが引ける。
- ブロッキング
- ボデーカバー・木の葉などが塗膜面に付着して、その痕跡がのこる。