自宅
グレード感ある空間性が、開放的な心地よさを生み出す
Chapter.1
多忙なご夫婦のライフスタイルにマッチした住居に
今回ご紹介するのは、阪急神戸線沿線の閑静な住宅街にあるI様のお宅。これまでの住まいを息子さんに譲り、同じ敷地内にご夫婦だけの住まいを建てられました。
それぞれが多忙なライフスタイルのご夫婦だそうで、今回は「人が集まりやすく快適に過ごせる住まい」「大量にある食器や調度品を飾るスペースと収納」などの要望を踏まえて設計プランがスタート。
Chapter.2
収納から壁紙まで効果的に演出
ご主人の実家は、以前陶器やオリジナルバッグを扱う老舗のお店だったそう。「古いものがとても好きだし、きれいなものがいっぱいあるので、いまのモダンな生活空間に合うようインテリアコーディネーターさんとご相談しました」と廊下やエントランスのちょっとしたスペースを有効活用して作られたガラス棚は、まさに美術館の展示空間のよう。
今回、インテリアをモダンなテイストでまとめられたこともあり、漆喰のグレード感ある空間性が絶対マッチすると考えらました。そこで『アレスシックイ』が壁と天井に塗られることに。但し白一色では単調になるからと、和室はイギリス製の壁紙を貼って個性的に、ピアノ室はウイリアムモリスの壁紙やカーテンでエレガントに、また建具はトープ色で統一し、トイレの内装は1階、2階それぞれのテーマごとに変化を持たせて完成度が高められました。
Chapter.3
住まいも人とともに成長していく
新居に移られてからおよそ1年。「入居してすぐの頃、空気がきりっとしていると感じました。清潔感というのか、主人はアレルギー体質ですが咳が少なくなったみたいで、思っていなかった効果ですね。それから猫を3匹飼っていて、母屋の時は臭いが気になったので、新居には1階の猫用トイレの側に専用の換気扇を設けました。でもまだ1度も使わずに済んでます」とアレスシックイの健康や臭いに対する効果についても驚かれているご様子でした。
そしてもう一つ、アレスシックイを施工して良かったと思われているのが、どんなものとも相性が良い漆喰の演出効果だとか。「家全体がキャンバスみたいで、漆喰が何を置いても引き立ててくれるのがうれしいですね」と奥様。コーブ照明を使って、天上際からふんわりとした温かい光をつくり、住まい全体を品よく包む手法も取り入れられています。漆喰の壁が間接光を乱反射して柔らかい光に変える特徴を効果的に使ったテクニックです。夜来られたお客様が褒めてくださるそうで、いままでとは違うと間接照明の方がおもてなし感の演出にご満悦の様子。
新居の完成度に大変満足そうな奥様ですが、壁が真っ白なだけに汚れが気になるとか。しかし、壁紙と違って汚れたらサンドペーパーでこすったり、上からアレスシックイを塗り足せるとのこと聞き、安心されたようです。不均衡な厚みが出ても塗り重ねが醸し出す塗装ならではの重厚な味わいが、空間の新しい価値を生み出していくことでしょう。